ブルバキとランダウ

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数学原論(その18)

 現在2022年3月28日19時05分である。

麻友「太郎さん。今日ポートへ、行ったのね。顔付きが、違うわ」

私「頭の回転数が、上がった気がする」

若菜「どう変わるんですか?」

私「数学の本を読んでいて、文章に省略があって、分からないとき、ちょっと考えるだけで、そのギャップが、埋められるようになる」

結弦「ちょっと、考えて、分からない、というのは、眠いんじゃないの?」

私「そういう場合もある。とにかく、適切なものを、持ってこられる能力が、変わるんだ。特に、数学の本で、それが、顕著だ」


麻友「『ブルバキランダウ』のブログ、題名も、『数学原論』だし、性懲りも無く、ブルバキに、挑戦する?」

私「認知症が始まるまで、と言う意味で、残り人生が、10年となったとすると、読んでおきたいのは、やっぱり、ブルバキランダウ。取り敢えず、ブルバキから、始めようと思った。前回、訳そうとして、麻友さんに諭された、フランス語の原著をどう使おうか、まだ、思案中。結弦、前回の持って来て」


結弦「持って来たよ」

私「これが、原文だ」



麻友「早速、始めてみない?」

私「おー。京都大学理学部の麻友さんは、やる気あるー」


 どういうスタイルで進めるのが、一番長続きするのか、分からないので、色々試みる。

麻友「ブルバキの記号、

{\square,\ \tau,\ \vee,\ \neg}

の説明も、きちんとしてね」

私「もちろんだよ」

結弦「どんな風に、やろうか」

私「訳本も、きちんとスキャンしてある」



 これを、{\TeX} で、打ちながら、3人が、気になりそうなところを、私が、レポーターで、解説する。2006年のノートも、参考として、上げておく」




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 第Ⅰ章 形式的な数学の記述

  §1.項と論理式

1.記号 記号列

 ある一つの数学的理論 {\mathscr{T}^{*)}} で用いる記号にはつぎの三種類のものがある:


注*) この表現の意味は、この章の中で、次第に明らかとなる。


1゜論理記号{{}^{**)}}{\square,\ \tau,\ \vee,\ \neg}


注**)これらの記号の直観的な意味については、n゜3の注意を参照.


 研究者注

 これは、今は、余り気にしなくて良い。

 直観主義集合論では、{\vee,\neg,\wedge,\Rightarrow,\forall,\exists} は、すべて独立の意味を持つ。ブルバキがすべてではない。

 注終


2゜文字.

 これは,ラテン文字の大文字・小文字,および,それらにいくつかのダッシュをつけたものを意味する.すなわち,{A,A’,A’’,A’’’,\cdots}等は文字である.そして,本文中のどんな所ででも,それまでの推論の中に用いられていなかった新しい文字を導入することが可能なのである.


 研究者注

 ラテン文字とは、普通のアルファベット。

 本文とは言っても人間の書いたものだから、文字は有限個。だから、その個数より大きい個数 {N} を取って、{A^{\displaystyle \overbrace{’’ \cdots ’}^{N 個}}} とすれば、これは新しい文字である。

 注終


3゜特殊記号:これは問題としている個々の理論によって異なる.

集合論》では,われわれは {=} と、{\in} という二つの特殊記号だけを用いる.


 研究者注

 {\in} は、エレメントと、読む。

 注終


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麻友「太郎さん。『推理』となっていたところ、『推論』に、変えたわね」

私「色々、手を加えているんだ。コピーマシンじゃない」

若菜「今日は、ポートへ行ったんですし、薬を飲んで眠って、明日また、頑張りませんか?」

私「フランス語も、タイプしようとしたんだけど、これ毎回やってると、三日坊主になるなと、思って、タイプしたの他の場所に移して、削除した」

麻友「それが、賢明だわ。全部は、できない。最後まで、読み切りたかったら、フランス語は、諦めなさい。ところで、訳本は、何冊あるの?」

私「37巻ある」

若菜「お父さん。それを、10年で、読む計画ですか?」

私「ブルバキは、読みたい。それから、ランダウも。だから、5年で読む必要がある」

結弦「それ、読んでたら、多分認知症にならないよ」

私「それを、望んでいる」

麻友「早く寝て、明日に備えて」

私「分かった」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2022年3月28日21時38分である。おしまい。