現在2022年3月30日20時45分である。(この投稿は、ほぼ3364文字)
麻友「もう薬の時間じゃない」
私「18時から始めようと、準備してたんだけど、ネットで遊んでて、時間経っちゃった」
若菜「ネットで遊ぶって?」
私「アマゾンで、
や、
って、面白そう。とか、
の、試し読みで、フランス語の原著を、40ページまで読めるな。とか」
結弦「40ページまで、読めるの?」
私「このリンクでも読めるけど、アマゾンで『 bourbaki ensembles 』と検索して、Kindle の方を、試し読みすると、40ページまで、読める」
若菜「紙の本の方は?」
私「12ページまでしか、読めない。ただ、索引が、たくさん見られる」
麻友「そういうことを、やってたのか。私も、遊んでたのよ。太郎さんが昨日、鎖の書いてある絵は、これ以後3カ所しかない。と言ってたの、本当かなあって、集合論の本、ずーと、1ページずつ見ていった」
結弦「3カ所だった?」
麻友「本当に3カ所だけ。訳本で、前回の9ページの後、11ページ、14ページ、68ページ、の3カ所だけ」
若菜「ウソじゃなかったんだ」
私「麻友さんに、ウソつき始めたら、おしまいだ」
麻友「でも、見ていって、気付いたのよ。この本、本文の他に、もの凄い数の問題が、付いているのよ。こんなの、全部解けるの?」
私「解けうる限り、解こうと思っている。ブルバキの問題は、数学科の大学院入試問題レヴェルのものが、多いが、中には、論文から持って来た問題もあるそうで、私が解けない問題も、あるだろう」
結弦「論文?」
私「昔話をするようじゃあ、私が認知症になるのも、近いのだが、大学2回生のとき、いつもの赤堀君が、代数学演義で、出された問題が、1週間計算しても解けず、図書館で、『ブルバキだったら、何か載ってるかな?』と言って、床にお店開いて、一所懸命調べていたのを、思い出す。確か、リー群の、何かの問題だったようだった」
麻友「私達が、リー群を、やるのは?」
私「32冊の前半の集合論(1~3)、代数(1~7)、位相(1~5)、実一変数関数(1~2)、位相線形空間(1~2)、積分(1~5)と、24冊終えた後、リー群とリー環(1~3)が、待っている」
若菜「世の中に、そんなに難しい問題というものが、ザックザックあるものなんですか?」
私「ブルバキ読んで行けば、分かるよ」
麻友「格好つけてないで、始めましょうよ」
私「よし。まずスキャン原稿」
私「始めるよ」
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例.
1)記号列 を によって表わす。
2)以下の省略記法は(本来の方法ではずっと長くなる)或る種の記号列を表している:
《3かつ4》
《数直線》
《関数》
《有限体はすべて可換である》
《以外の の零点は直線 の上にある》。
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私「面白そうなところで、止めてみた」
麻友「太郎さん。覚えていたのね」
若菜「何をですか」
麻友「太郎さんが、円周率パイの値を、小数点以下50桁まで覚えていたのが、役に立ったのは、ブルバキで、 と書いてあるのが、ヴェイユのジョークだと気付いたときだった。と、言ってた。どんな風に、役だったのか、上のノートに、書いてある」
結弦「(一夜一夜に人見頃)と、 (人並みに奢れや女)だから、足すと、
あれっ? って、 と、表されるの? だって、 になってる」
麻友「それは、冗談なのよ。パイの剣と照らし合わせてご覧なさい」
結弦「パイの剣を、見てみると、
あっ、パイの値に小数点以下2桁目までは、同じだけど、後が違う。でも、間違ったことを、教科書に書いて良いの?」
私「ブルバキくらいレヴェルの高い本を読む人に取って、これがジョークであることは、すぐ分かるんだよ。パイの剣、使えて、嬉しかっただろう」
結弦「お父さんのときの50桁の剣を研いで、60桁にしてあるんだよね」
麻友「ところで、一番上にある、
記号列 を によって表わす。
というのは、何なの?」
私「 の部分は、省略のし過ぎなんだけど、 というのは、後ろから見ていって、 であり、 と、いうことを、意味してる。ここで、以前、 というのが、 だったことを、真偽表で確かめたことを、思い出すと、後ろから読む記法で、 となるよ、ということなんだ」
麻友「じゃあ、これ、例じゃないじゃない。定義じゃない」
私「私も、おかしいなと、思った」
若菜「ブルバキの読みにくい点、指摘ですね」
私「うん。これ以外の例は、麻友さん達には、ちょっと難し過ぎる。特に、一番下の、
《以外の の零点は直線 の上にある》。
という例は、リーマン予想と言われているもので、ミレニアム問題で、懸賞金が1億円懸かっているくらいだから、ブルバキは、解けていたはずはない。まだ、未解決なんだ」
麻友「そういう常識を持ってないと、ブルバキは読めないのね。でも、この太郎さんの丁寧な注で、読める人が増えたらと、願っているのね」
私「うん。私も、一応、大学に12年行ってたくらいだから、一般の人よりは、分かっている積もり。今日は、ここまでにしよう」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
麻友「おやすみ」
私「おやすみ」
現在2022年3月30日23時18分である。おしまい。