ブルバキとランダウ

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数学原論(その22)

 現在2022年4月1日20時20分である。(この投稿は、ほぼ1675文字)

麻友「もう、20時過ぎてる」

私「私の言葉で、説明して。と、言われて、結構、準備に時間がかかった」

若菜「そのノートは、『複素多様体論』? 1998.9.5~10.9 ですか?」

私「大学で、上野さんの『ツイスター理論』のゼミに出ていたとき、必要に迫られて、小平邦彦の『複素多様体論』を、ちょっと読みかじった。そのまま、9枚、18ページ使われただけで、残っていた。1998年だから、中退した後だろう。『数学基礎概説』を、第3章で、挫折した後、『現代論理学』を、読み始めた。そのとき、40枚、80ページの残り31枚、62ページを使って、書いたノートだ」

結弦「A4のノート、62ページを、ひとつきくらいで? 易しかったの?」

私「お前たちも、『現代論理学』を、少し読んだろ。易しくなかった?」

若菜「あの辺までは、そうでしたねえ。あれを、読むのが、役に立つのですか?」

私「この後、ブルバキが、説明を始める、『証明』という言葉や、『定理』という言葉の定義が、良く分かる」

麻友「確かに、太郎さん、『現代論理学』が、ブルバキに、役立つと言ってたわね。何ページくらい読めば良いの?」

私「麻友さん達は、第Ⅰ章の §2 の真理関数まで、読んである。第Ⅰ章の命題論理学の残りと、第Ⅱ章の述語論理学を、読んでおきたい。109ページだ」

麻友「それを、読むと、どういうことが、分かるの?」

私「古典論理学で、言うところの、『証明』とは何かという定義。『定理』とは証明できるものという定義。その際、使われる、『証明』という言葉の、3通りの定義を、与え、それらが、同値だと理解する。大体、これくらい、分かる。ブルバキが40ページくらいでザクザク切っていくものを、109ページもかけて、説明するから、納得できると思う」

麻友「109ページ読むのなら、ブルバキの『数学原論』という投稿名では、おかしいわ。『1から始める数学』のブログの『現代論理学(その29)』の続きにしましょう」

結弦「『現代論理学』という本自体は、何章まであるの?」

私「第Ⅴ章まである。全部で210ページ。奥付まで含めると217ページ。ゲーデルの第一不完全性定理まで、ギャップ無く証明されてる。ただ、私にも疑問に思っている点は、いくつかある」

若菜「今、読み返してみると、『現代論理学(その29)』も、何重にも引用があって、分かりにくいです。普通の引用は、*** と *** で、おおきく纏めては、+++ と +++ ですね」

私「余りたくさん引用すると、読みにくいな。気を付けるよ」

麻友「今日は、もう寝たら? 結構、以前の文献、漁ってたみたいだし」

私「ブルバキで、困るのは、{\tau,\square} の記号を、鎖でつなぐ部分なんだ。多分こんな記号論理学を、使っているのは、ブルバキだけだと思う。ブルバキは、

 ┌──────────┐
 │┌─────┐  │
 {~ \tau \vee \neg \in \square A’ \in \square A’’}

と書いて、この一体を、{\square} の部分に代入する何かとする。成立する項が、ひとつでもあれば、それのうちで、どれかひとつを、表す項とし。成立する項が、ひとつもなければ、なんでもいいひとつの項とする。と、無責任とも取れる定義をするんだ」

麻友「えっ、じゃあ、この長ったらしい記号列で、たった1個の項を、表しているわけ?」

私「そうなんだ。だから、無駄も多い」

若菜「『現代論理学』は、そんなこと、ないですよね」

私「大丈夫だよ」

結弦「安心したところで、寝ることにしよう」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2022年4月1日22時58分である。おしまい。