ブルバキとランダウ

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数学原論(代数)(その3)

 現在2020年5月23日18時46分である。

麻友「あの子達、何をしているのかしら?」


若菜「えっ、ねこプロジェクト?」

私「そこに、PC-98のエミュレータというものが、あるんだ。簡単に言えば、Windows10マシン上で、古いPC-9801や、PC-9821のプログラムを、走らせられる特別なプログラムだよ」

結弦「お父さんが、『情報処理技術者試験は、そこを見ている』、というインラインアセンブラとかで、書いてあるプログラムですか?」

私「まあ、アセンブラ使わなければ、普通では繋げられないもの同士を、繋げるのは、無理だな」

若菜「それで、ダウンロードしてきて、インストールするのは、今と同じですね」

私「解凍すると、アイコンが出てくるから、もう後は、お前達でも出来る」

結弦「で、このねこプロジェクトに、『X指定』が、入ってるの?」

私「いや、そうじゃない。『X指定』は、藤田君が、3.5インチのフロッピーディスクから、そのフロッピーディスクに入っていたままのデータ配置で、XDF形式(eXtensible Design data Format)(電子図面作成参照システム)という形式で、メールで送ってくれた。ディスク3枚だったから、ファイルが3つあるのだが、昔のPC-98と、同じように、仮想的なドライブに、まず1枚ずつ、2枚入れる。この3つのXDFファイルを作るのが、かなり大変だったらしい。

『こんなことして、本当に動くのかな~、と思ってたのに、本当にオープニングが、走ったときは、笑っちゃいました』

と、メールにあった」

若菜「結局、藤田さんくらいになると、ご褒美に、昔楽しんだゲームとかを、置いておいて、それを、目指して、昔のものを今の環境で動かせるようにする、という目標のために、頑張るんですね」

結弦「そうやって、実力を付けていったんだね」

私「それくらい、絶壁を登らないと、彼の境地には、届かないな」

若菜「お父さん。お父さんは、数学や物理学で、そういうこと、しないんですか?」

私「自分ではないが、こんな物理学者もいた。新しい論文を見ると、その論文が、何を論じているのか、見る。それが分かったら、論文を伏せ、自分で考えて、計算する。計算が終わると、伏せてあった論文を開いて、答えが同じなら、その論文は、良い論文だとカウントする」

若菜「それ、ランダウでしょ」

私「良く分かったな」

若菜「お父さん、ランダウ目指しているのに、努力が足りなさすぎます。理論物理学教程、5年くらいで、読めないのですか?」

私「2014年に、精神科に入院し、2015年1月15日に退院してきて、2月1日から、理論物理学教程を、改めて読み始めた。私の中に、計画があった。ランダウの『力学』は、エイブラハム&マーズデン『力学の基礎』。『場の古典論』は、
『重力理論』。『非相対論的量子力学』は、『ヒルベルト空間と量子力学』。『量子電磁力学』は、『フォック空間と量子場 上・下』。『統計物理学』は、田崎晴明の『熱力学』『統計力学Ⅰ・Ⅱ』。『流体力学』は、今井功の『流体力学(前編)』。『弾性理論』だけ、候補が決まってないんだけど、後で決めることにして、『連続媒質の電磁気学』は、ジャクソンの『電磁気学 上・下』。『量子統計物理学』は、新井朝雄の『量子統計力学の数理』。『物理的運動学』は、今までのすべてをまとめて使う。というようにして、10冊を、それぞれ、後ろに書いた、読みやすい本の力を借りながら、新しいものにしたいと、思っていた」

結弦「えっ、とんでもない計画」

若菜「あれから、5年経ちましたが、『力学』が、9ページだけですか?」

結弦「お父さん。計画が、凄すぎるんだよ」

若菜「そうよね。藤田さんみたいに、小さい目標を、1つ1つクリアしていかないと、何もできないですよね」

私「うん。それは、痛感している。だから、今回は、ブルバキ集合論は、飛ばしたんだ。それから、フランス語版を訳す、というのも、諦め、日本語版で、取り敢えず、『代数』の1巻から、読み始めた」


麻友「もうひと声」


私「わーっ、どっから、現れたんだ」

麻友「太郎さん。5年前の2月のときは、お父様に。今度は、私に。なぜ、誰かに説明しようと、ネットで、説明することに、拘るの? そんなの、読む人いないし、キーボードで打つより、あのプリン君のシャーペンで、ノートに書いた方が、よっぽど頭が活性化される。説明したいんなら、易しい本でいい。ブルバキと、ランダウは、太郎さんの全速力で、やるべきよ。私に、説明している場合じゃない。若菜のいうように、5年で、読めるのなら、読み切ってから、私に説明して」

私「その通りだね。確かに、麻友さんに説明しようと、本気になるのは、必要なことだけど、ブルバキランダウという大目標を、1回目達成するのに、全部麻友さんに説明するなんて、土台無理なことだ。まず、取り敢えず1回、クリアしよう。『数Ⅲ方式ガロアの理論』だって、高校2年のとき、2回、通読してる。500ページの本を、1年に2回読めるのだから、5年で、ランダウをクリアするのも、本当は、不可能じゃない」

麻友「ノートと、シャーペンで良いのよ。{\TeX} で、書くのは、頭を使うことに、ならない」


若菜「さすが、お母さん。お父さんの思考回路もお父さんの心の動きも、完全に把握してる」

結弦「お父さんが、お母さんに説明してばっかりになっちゃったから、お父さんを目覚めさせるために、しばらくお母さん、身を隠したのかもな。お父さん、48歳なんて言ってるけど、まだまだ頭、やわらかい。ブルバキランダウを読んだら、何か出てくるかも、知れない」

若菜「お母さんを好きになるのは、良いけど、自分の本来の目標まで、放り出しちゃうからね」

麻友「なぜ、私が、こういう行動に出たと思う?」

若菜「こういう行動?」

麻友「太郎さんの大切な、ファインマンの本を、ちょっと、読んだのよ」

結弦「どんなだったの?」

麻友「ファインマンがね、キャルテクにいたとき、ある研究所から、高額の報酬で、来てもらえないだろうか? と、言われたそうなの。でも、彼は、こう言って断ったというのよ。

『このお給料は、髙過ぎです。こんなにもらったら、私が常日頃やりたいと思っていることを、本当に出来てしまいます。やりたいと思っているのは、女の人を囲っておこうということです。それが、もし本当に出来てしまったら、私は、囲ってある恋人が、他の男と会ってるのではないかなどと、気になって気になって、大好きな物理学の研究どころではなくなってしまいます。それでは、困るので、申し訳ありませんが、応じられません』

てね」

私「えっ、それ、読んであったのか」

麻友「もちろんよ。『W3M∞のシミュレート』(相対論のブログの記事)なんて、太郎さんの夢でしかないのよ。私が、本当に、他の男の人の腕に抱かれたりしたら、太郎さんだって、数学や物理学の研究なんて、落ち着いてできなくなるわ。女の人が抱かれるなんて、アダルトゲームとは、全然違うんだから」

私「ごめん。麻友さんが、そういう信号を発しているなんて、今(2020年5月23日21時11分)まで、分かってなかった。でも、私、麻友さんを、完全に独占できるのかな?」

麻友「私と、一緒に、なりたいんでしょ。実験もしたいんでしょ。これから、さらに5年、ランダウを読み終わるまでは、待っていられないわ。『X指定』なんて、アダルトゲームなんかを、持ち出す太郎さんを、好きでなくなるなんて、簡単よ。でも、今、私を抱きしめれば、まだ間に合うわよ。どうする?」

私「ファインマンの言葉で、説明されるなんて、麻友さんは、出藍の誉れだな」

麻友「新型コロナウイルスの影響が、減ってきてる。私は、また、女優として忙しくなる。色んな男の人とも会う。私が、太郎さんの決心を、いつまでも、待っていられると、思う?」

私「(ぎゅっ)麻友さんじゃなきゃ、いやだ」

麻友「何回目か、分からなくなっちゃったけど、ファーストキスする?」

私「しよう」


若菜「手のかかるふたりですね」

結弦「まったく」


私「思い立ったが吉日だ。ブルバキも、ランダウも、1巡目は、ブログに書かないことにしよう。説明したい、ということに関しては、『数Ⅲ方式ガロアの理論』を、選ぼうか。ブルバキで代数をやるとき、ガロア理論をあらかじめ知っているというのは、良いかもしれない」

麻友「駄目! 私に説明しようとすると、ペースが乱れる。ブルバキランダウだけにしなさい」

若菜「鶴の一声」


私「そういうわけで、このブログは、しばらく凍結することにします。また機会があったら、お目にかかりましょう」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2020年5月23日21時55分である。おしまい。