ブルバキとランダウ

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ブルバキの復讐

 現在2019年3月19日21時03分である。

 やったよ。麻友さん。ブルバキが、重い腰を上げた。

「えっ、どういうことなの? まさか、全部書き直すってこと?」

 そうじゃないんだ。

 私、去年の2月頃から、フランス語版のブルバキの本が、新品が半額くらいになってて、何か計画があるんだろうなと、ずっと見てたんだ。

「それで?」

 今日、アマゾンの窓に、『bourbaki』と入れたら、表示された本の中に、

ブルバキ『スペクトル理論1,2』(シュプリンガー

2019年5月16日出版予定

Théories spectrales: Chapitres 1 et 2

Théories spectrales: Chapitres 1 et 2

というのを、見つけた。

「新しい巻が出るの?」

 いや、『スペクトル理論』は、以前から第1章も第2章も、出ていた。

 私、訳本持ってる。

 でも、今回のは、改訂版らしい。

「じゃあ、太郎さんとしては、欲しいわね」

 うーん。相対性理論のブログの、『紙の本は終わりか』という投稿で書いたけど、私、科学の文献を、紙媒体で買うの、やめようかと思ってるんだ。

「じゃあ、Kindleで買うと言うこと?」

 Kindleなら、絶版にはならないでしょ。だから、本当に必要になるまで、買わなくて良いかなって。

「太郎さん。紙の本買わない、という宣言をしたのね」

 いくつか、例外はある。

・麻友さんの写真集や、麻友さんの書いた本が出た場合は、買う。

 今のところ、思いついてる例外は、これだけ。

 最後に買った本は、2月7日の『子供の科学』という雑誌の1月号と2月号

雑誌『子供の科学2019年1月号』(誠文堂新光社


雑誌『子供の科学2019年2月号』(誠文堂新光社

子供の科学 2019年 2月号 [雑誌]

子供の科学 2019年 2月号 [雑誌]

の2冊。これ以降は、1冊も買ってない。

「太郎さんが、倹約するなんて、雪が降るわ」

 私、キログラムとモルとケルビンとアンペアの基準が変わるって知って、物理学のすべての文献が、時代遅れになるな、と思った。

 もちろん、きちんと式の意味を考えながら読めば、古い文献だって読めることは確か。

 だから、今まで買った文献を、売ってしまおうとは、思わない。

 というか、私が、今持っている文献だけで、1960年代くらいの最先端まで行けるのは、確実。

「そんなに持ってて、どうして新しい本を買ってたの?」

 1960年代のいくつかの分野の最先端だから、それ以外の分野のための、最先端のための本を、買ってたんだ。

「それ全部読めるの?」

 私が、これから30年くらい生きられるなら、ほぼ全部読めると思う。

「なぜ30年なの?」

 父は、私よりちょうど30歳年上なんだ。

 だから、私も、少なくとも父くらいまでは、生きられるかなって。


「それは、分かったわ。それで、『ブルバキの復讐』というのは?」

 ここ何十年も、ブルバキは、もう時代遅れだと、言われ続けてきた。

 でも、今になって、『スペクトル理論』の改訂版を出せた、ということは、まだブルバキの精神をよしとする人が、数学者の中に、かなりの数いるということだろう。

 この1冊は、ブルバキを時代遅れだと言った数学者達への、復讐とも取れる。

「時代遅れだと言ったり、良いって言ったり、数学なんかでも、そんなこと、あるの?」

 実は、数学でも、物理学でも、流行ってあるんだ。

「じゃあ、時代は今、ブルバキが流行するような潮流に乗ってるのね。太郎さん、読まなきゃ」

 うん。

 読んでいく。

 でも、今は、『ホーキング&エリス』が、最優先だから、そちらを、進める。

「じゃあ、今日は、ブルバキが一矢を報いたという、報告だったのね。変な時間だけど、徹夜はしてないわよね」

 大丈夫。6時間くらい寝たから。

「良かったわ。じゃあ、バイバイ」

 バイバイ。

 現在2019年3月20日7時03分である。おしまい。